7.ベアリングや軸受けの破損の検出
ベアリングや軸受けに破損が起きるとカタカタという異音が生じます。
そのときの加速度ピックアップで検出した振動は下記のようになります。
正常な振動の場合
異常な振動の場合

こうした、異音の検出方法として、波高率を用いる方法と包絡線スペクトルを用いる方法があります。
7-1.波高率(クレストファクタ)
波形の振幅の最大値と実効値の比を計算します。Peak/RMS法とも呼ばれています。
正弦波の波高率は 1.41 です。
異音の生じている振動では波高率が高くなります。
上記の図では ノーマルなものでは 5程度、NGのものでは12程度となっています。
7-2.包絡線スペクトル(Envelope)
時間軸波形の絶対値をとり、ローパスフィルタをかけたものをフーリエ変換したものが包絡線スペクトルです。
上記波形の包絡線スペクトルです。ローパスフィルタは50Hz に設定しています。
NGのものでは、0Hz~5Hz の間のピーク高さが2程度となっています。ノーマルなものは 0.5程度です。
正常な振動の場合の包絡線スペクトル
異常な振動の場合の包絡線スペクトル